撮影の模様をシナリオに合わせて紹介します。インスタントカメラで撮ったために鮮明でないことを
お詫び致します。(ネタばれ注意) なお「拡大あり」と記載しているものは拡大できます。写真をクリックしてください。
#8 土井家・表
家内の整理に忙しげな様子の佳子が、ご用聞きの青年に応対している。
青年「パリ! インターポール!・・・・カッコいいですねえ!旦那さんて、凄いエリートなんですね」
佳子「それ程でもないけど・・・・(と嬉しく)そういうわけで、この背広、特急でお願いしたいの」
と一着の背広を渡す。
青年「へい、かしこまりました」
青年、帳面に「×色背広 一着」・・・ おして、日付を記入する。
佳子「ご苦労様」
青年「毎度あり・・・・」
と表の道へ。
物陰から、その様子をじっと見守っていいる猫背の男。
#69 土井家・表 (朝)
Gメンの車が着く。 降り立つ、立花、中屋、山田。 立花達、張込んでいる草野と涼子へちらっと目顔を投げてから、土井家の玄関へ向かう。
蒼白な顔で現れる土井。 立花「おはようございます・・・・・お迎えに上がりました」 と促す。
Gメンの車へ乗せられる土井。 バタン!バタン!と車のドアが閉って、発進しかけるGメン車。
堰を切ったように、その方へ駆け出す佳子。
佳子「行かないで! あなた!」
#71 土井家・表
佳子をいたわるように腕をとっている涼子。
涼子「佳子さん、しっかりして・・・(草野に)私、暫く佳子さんについてます」
草野がキッとしたように一方を見上げている。
涼子「どうかしたんですか?」
と草野の視線を追う。向かいのアパート二階の窓のカーテンが微かに揺れている。
草野「いや・・・・あの窓で何かがチカッと光ったんだ。双眼鏡だったと思う。あそこから、誰かがこっちを・・・・・」
#72 土井家・居間
『警察功績章』などの額が、いくつも壁を飾っている。
#74 居間
猫背「悪気があって覗いてたわけじゃないんです。・・・・年をとって独りぼっちで、さみしかったもんで、だから・・・・」
草野「その事で、色々訊ねているうちに、一寸気になる事実が浮かんだ」
涼子「・・・・・?」
猫背「ええ・・・・・あれは丁度去年の今頃でした・・・・・あたりはすっかり寝静まった真夜中でしたが、例によって、
こいつで覗いているってえと・・・・・こちらの旦那さんがね」
涼子「土井警視が?」
猫背「ええ、庭の隅にシャベルで穴掘ってね、何かを埋めているんです」
? と不安がこみあげている佳子
涼子「何を?」
猫背「そいつは暗くってわからなかったが・・・・・どうせ処分に困ったゴミでも埋めているいるんだろうと思って、
それっきり忘れていましたが・・・・・」
草野「土井警視が穴を掘っていたのは、どのあたりです?」